ベトナム旅行での大きな心配事の一つと言えば、お金の管理ですね。
特に外貨の両替は、場所や方法によってレートや手数料が大きく違うことが多いので、手間をかけずにうまく節約して、できるだけ現地で使える時間とお金を最大化したいものです。
日本円をベトナムドンに両替するには、空港や街なかの両替店、宅配両替、現地のATMでの両替(クレジットカード、国際キャッシュカード(デビットカード))などの方法があります。
今年は、ベトナム出張が続きそうなので、日本円をベトナムドンに両替する為替レートがお得な方法TOCを、レートや利便性も含めて、しっかり比較してみました。
日本の空港と現地の空港どっちがお得に両替できる?
まずは、ベトナムの空港、日本の空港それぞれでの両替について、レートや利便性を検討してみます。
日本の空港:ベトナムドンに両替できない両替店も多い!
言葉が通じ、空港での待ち時間に両替できるので安心な日本の空港での両替ですが、かなりレートが悪いですし、そもそもベトナムドンを両替できないお店がほとんどです。
例えば、空港でよく見る外貨両替店「トラベレックス」ではベトナムドンも取り扱っていますが、基準レートに12.5%程度の両替手数料を上乗せしたレートが使われています。
この日本の空港両替レートを基準に、他の両替場所のレートを比較していきたいと思います。
1万円 | 5万円 | 10万円 | 50万円 | |
---|---|---|---|---|
日本の空港両替店(トラベレックス) | 115万VND | 574万VND | 1,149万VND | 5,747万VND |
ベトナムホーチミン・ハノイの空港:レートは悪くないが利便性と安心感がイマイチ
ハノイ・ノイバイ国際空港やホーチミン・タンソンニャット国際空港には何軒もの両替店がありますが、そのどれもレートに大きな差はありませんでした。
そして、日本の空港両替店と比べるとレートの差は5万円を両替した時で約7,500円相当とかなりの違いです。
現地の両替店は、日本語がほとんど通じないので、やはり少し不安がありますね。
1万円 | 5万円 | 10万円 | 50万円 | |
---|---|---|---|---|
ホーチミン空港 | 162万VND | 811万VND | 1,623万VND | 8,115万VND |
日本の空港両替店 | 115万VND | 574万VND | 1,149万VND | 5,747万VND |
ホーチミン・ハノイなど現地で両替する方法
ホーチミンやハノイなどの市内には個人の両替所がたくさんあるので、そこで両替することも可能です。
ほとんどの場合パスポートが必要なく、現金で両替ができるので、日本円を両替したい場合に便利です。
でも、短期の旅行の場合、わざわざ目当ての両替所まで行くまでに交通費がかかってしまったり、大回りしていかなくては行けなかったりなど、時間をロスすることもあるので個人的にはあまりオススメしません。
レートは空港にある両替所や銀行よりも比較的割安ですが、両替所によってレートもかなり違うので、当日にいくつかの両替所を比較できるといいですね。
ホーチミン市内の両替所
ホーチミンのショッピングストリート ドンコイ通りには、両替所が何軒か隣接していてレートの比較もしやすいのでおすすめです。
人気の観光地のひとつサイゴン中央郵便局内にも両替所があって、レートがいいことで有名です。
ベンタイン市場にもいくつかレートがいいお店があるようですが、あまり治安が良くないので現金をたくさん持ち歩いたり、両替するのはおすすめできません。
そのほかの場所でも、市内各地に個人両替所があります。
ダナン市内の両替所
ダナンの空港の両替所は、レートが良くないことで有名です。
空港で両替したい場合は、ATMの利用を強くおすすめします。
市内では、ハン市場にある両替所のレートがわりと良いようです。
が、いくつか両替所があって間違えてしまうとぼったくられてしまう可能性もあるので、市内でもやはりATM利用をおすすめします。
現地の両替所で両替する際の注意点
ベトナムは、日本と比べると治安が悪いです。
とくに観光地では、スリやひったくりの被害にあう可能性があります。
人目に付きやすい両替所で、無防備に大金を両替していると簡単にスリの標的になってしまいます。
両替は必要最小限を金額をこまめにしたり、両替した後はカバンなど人の目に着かないところにすぐにしまうようにしてくださいね。
現地のホテルでも両替可能:緊急時に利用しよう
たいていのホテルでは、フロントで両替をしてくれます。
ただ手数料が多めに取られる(2~5%程度)ことが多いので、レートは良くないと思っていた方が確実です。
24時間対応しているので、夜中に現地通貨が足りなくなってどうしても今すぐ必要だという時などに最終手段として利用するといいですよ。
現地の銀行での両替:あまりメリットなし
現地の銀行のカウンターに行って両替することももちろん可能です。
ただ、あまりレートは良くなくパスポートは必須です。
現地語が話せないとうまくコミュニケーションが取れずトラブルにあった時に困ってしまうかも。。。
他の両替方法と比べるとあまりメリットはないようです。
お得で簡単!現地銀行ATMを利用したクレジットカードの海外キャッシングは意外に手数料が安い
空港や市内(路上にあったりします)にある現地のATMを使ったクレジットカードの海外キャッシングもかなりオトクに両替できます。
ベトナムのATMで海外キャッシングをした時に実際に発生する金利(両替手数料に相当)を計算してみました。
現在、クレジットカード会社の金利はほとんどの場合、年利実質18%となっています。
仮に、ATMを利用した日(借入日)から銀行口座から借入額が引き落とされるまで期間が45日あるとして、手数料(金利)は(18.0% × 45日 / 365日の)2.22%程度になります。
1万円 | 5万円 | 10万円 | 50万円 | |
---|---|---|---|---|
クレジットカード (45日後引落し時) | 161万VND | 805万VND | 1,610万VND | 8,049万VND |
日本の空港両替店 | 115万VND | 574万VND | 1,149万VND | 5,747万VND |
Visaデビットカードも便利に両替できてお得
国際キャッシュカード(デビットカード)は、日本のATMでお金を下ろすのと全く同じ感覚で、ベトナムのATMでもお金を下ろすことができます。
例えば、為替レートが1万ベトナムドンあたり55円のときにベトナムのATMで1,000万ベトナムドンを引き出すと、即時に日本の口座から55,000円が引き落とされます(話を単純にするため手数料などは無視しています)。
クレジットカードのキャッシングのように忘れた頃に引き落とされたり、繰り上げ返済の手間もないので安心、という方も多いようです。
もし、ご自分の普段使っている銀行が「Visa(JCB)デビットカード」を発行していれば、申し込みから1週間~2週間ほどでカードを受け取ることができます。
1万円 | 5万円 | 10万円 | 50万円 | |
---|---|---|---|---|
三菱UFJデビット | 160万VND | 798万VND | 1,596万VND | 7,981万VND |
日本の空港両替店 | 115万VND | 574万VND | 1,149万VND | 5,747万VND |
宅配両替:確実に換金できてレートも悪くない
宅配両替は送料がかかる分だけレートが悪いと思い込んでいて食わず嫌いだったのですが、意外にも宅配両替会社のレートも決して悪くないことが分かりました。
「ドルユーロ」という宅配両替で試しに両替してみたところ、10万円未満では送料400円がかかりましたが、それでも日本の空港両替店と大きくは変わらない同じレートだったので、確実に両替できる宅配両替サービスも便利だと感じました。
1万円 | 5万円 | 10万円 | 50万円 | |
---|---|---|---|---|
宅配両替ドルユーロ | (両替不可) | 512万VND | 1,025万VND | 5,123万VND |
日本の空港両替店 | 115万VND | 574万VND | 1,149万VND | 5,747万VND |
ベトナムドンへの両替レート比較(2023年8月)
2018年6月時点での、ベトナムドンへの両替レートを両替方法ごとに計算してみました。
単位はベトナムドンで、数字が大きい方が有利なレートです。
実際に両替する場合は、両替店では「日本円◯万円をベトナムドンに」、ATMでは「ベトナムドン◯千元を引き出す」となりますが、比較のために単位を揃えて計算しています。
1万円 | 5万円 | 10万円 | 50万円 | |
---|---|---|---|---|
宅配両替 | (両替不可) | 512万VND | 1,025万VND | 5,123万VND |
日本の空港 | 115万VND | 574万VND | 1,149万VND | 5,747万VND |
デビットカード | 160万VND | 798万VND | 1,596万VND | 7,981万VND |
クレジットカード | 161万VND | 805万VND | 1,601万VND | 8,049万VND |
ホーチミン空港 | 162万VND | 811万VND | 1,623万VND | 8,115万VND |
ベトナムドンの為替レートを知る方法
ベトナムドンの本日の為替レートは、SBI証券のホームページなどで、一ドンあたり何円になるか、リアルタイムのレートが公表されています。
実際には、このレートに手数料が加算されたものが各銀行・両替店・カード会社の換算レートとなります。
ベトナムドンの基礎知識~流通している通貨
ベトナムドンはベトナムで使用されている貨幣で、略称にはVNDが使われており、通貨の単位は「ドン」です。
ベトナムドンはすべて紙幣(お札)で、硬貨(コイン)は発行されていません。
紙幣の種類は、外国人が主に使うのは10,000ドン、20,000ドン、50,000ドン、100,000ドン、200,000ドン、500,000ドンの6種類です。
他にも100ドン、200ドン、500ドン、1,000ドン、2,000ドン、5,000ドン札などもあるようですが、私は見かけたことがありません。
ベトナムドンは桁数が非常に多く、実際には1000ドンが最低単位として見なされているようで、100,000ドンを「One Hundred」のように、1,000以下を切り捨てて話されることが多いです。
ベトナムドンのおおまかな相場としては、2018年6月現在では1,000ベトナムドンあたり5円前後を推移しています。
ベトナムのお店はクレジットカードを使える?
ベトナムの外国人が多いエリア(特にホーチミンやハノイの市内)では、クレジットカードが使えるお店もいくつかありましたが、基本的にベトナムのクレジットカード普及率はあまり高くないように感じます。
ハワイなど有名な観光地を旅行する時よりも多めの現金を用意しておくことをお勧めします。
ドル払いも可能って本当?
以前は、街中でUSドルが流通していて使えるお店も多かったのですが、2014年以降にドル払いに対する規制が強化されてほとんどのお店で利用できなくなっています。
またベトナムドンから日本円やUSドルへの換金も出来なくなりました。
日本でも換金してくれないので、できるだけ現地でベトナムドンを使いきるといいですよ。
まとめ:手数料をうまく節約してお得なベトナム旅行を!
外貨の両替時にかかる手数料には、定額手数料と定率手数料の2種類があります。
定額の手数料は「〇〇円」や「〇〇ドン」と円やドンで表記されている手数料で、ほとんどの場合1回ごとの両替にかかる手数料です。
手数料がこのように表記されている場合、少額を両替すると実質レートがかなり悪くなることがあるので、注意してください。
また、定率の手数料とは「基準レート+〇〇%」というようにパーセントで表示されているもの。
金額がいくらでも手数料の割合が同じなので、計算しやすいですが、一度にたくさん両替する時には無視できなくなることもあるので、気を付けたいところです。
ベトナムドンへの両替をうまく使いこなして、時間とお金を節約してベトナム旅行を思う存分楽しみたいですね。
ベトナムドンへの両替がお得なおすすめの方法について、手数料・レートの詳細を比較してみました。