中国の銀行カード(銀聯カード)を日本のATMで使う時には、中国側の銀行で手数料が引かれますが、その手数料は0円~数千円と銀行によってまちまちなのです。
中でも、北京を拠点に営業している「華夏銀行」は、日本のATMを利用する際に、毎日1回までの手数料が無料になるということで、中国で給料をもらっている人や、中国ビジネスをしている人に人気があります。
私も、これまで別の銀行を使っていたのですが、せっかくなので華夏銀行に口座を作ってきました。
2泊3日のノービザ旅行、住所は安宿でも全く問題なく20分でスピード口座開設できました。
中国で銀行口座を開くなら
中国に銀行口座を開設する理由は人によって様々でしょう。
中国で働くことになったので、お給料の受け取り口座が必要になった。中国でビジネスをすることになったので、取引用の口座が必要になった。今後の為替変動に備えて、中国元で資産を持っておくことにした、などなど…
そこで問題になるのが、どの銀行で口座を開くかということです。
4大銀行は日本で使う時の手数料が高い
もちろん中国で使う際の利便性も大事なので、基本は4大銀行(中国工商銀行・中国銀行・中国農業銀行・中国建設銀行)に口座を開くことが多いと思います。
4大銀行だとATMの数もかなり多いので、どこでも手数料をかけずにお金を下ろすことができますからね。
ただ、もし中国で使い切れないお金があって、日本にそのカードを持ち帰って使いたいという場合は注意が必要です。
中国から帰任するときなども当てはまるでしょうか。
というのも、中国の銀行カード(銀聯カード)が日本のセブンイレブンATMなどで使えることは、最近かなり認知されてきていますが、(中国から見て)海外で銀行カードを使った場合の手数料というのは、銀行によって非常に大きく異なるのです。
関連記事:銀聯カードを日本のATMで使う時の手数料レートまとめ
上の記事を見ていただくと分かるのですが、4大銀行の手数料は、比較的安くないのですね。
1000円や2000円ぐらいどうってことないさ、と言えるといいのですが、やはりできれば無駄な費用は払いたくないのが正直なところです。
私もこれまで、成り行きで中国招商銀行のカードを使っていたのですが、招商銀行も引き出し額によってはかなり手数料がかかるのが悩みの種でした。
華夏銀行なら毎日1回まで手数料が無料
そんな中、しばらく気になっていたのが、北京を拠点に全国展開している中堅銀行の「華夏銀行(華夏銀行)」です。
この銀行のキャッシュカード(銀聯カード)は、日本のATMで引き出す時の手数料が毎日1回まで無料なので、大きな額を引き出したい時も何日かに分ければ手数料をまったくかけずに引き出すことができます。
工商銀行や中国銀行のようにどこにでもATMがある訳ではないので、中国在住中の普段使いにはちょっと不便かもしれませんが、日本での使い勝手はバツグンの銀聯カードです。
例えば、普段使いは工商銀行にしておいて、日本で現金を引き出したい場合は、華夏銀行にお金を移してから引き出すようにすると、やや面倒にはなりますが日本のATM手数料を大きく節約することができますね。
華夏銀行に口座を作ってきた
ということで、前置きがちょっと長くなりましたが、今回は華夏銀行に口座を作りにやってきました。
前回、同じく日本のATM手数料がかなり安い(月2回まで無料)光大銀行で口座を作ったので、中国で銀行口座を開くのはとても簡単だということは分かってきています。
ちなみに、今回私は2泊3日の出張中で滞在先は安宿(前回はいちおうちゃんとしたホテル)というかなり怪しい身分ですが大丈夫なんでしょうか(^^;
華夏銀行の口座開設に必要なもの
今回、華夏銀行に口座を作った時に必要になったのは以下の3点でした。
- パスポート
- 宿泊先の住所
- 中国の携帯電話番号
短期旅行で中国の携帯番号を用意するには、SIMフリースマートフォンと「跨境王」SIMを使うのが一番簡単な方法です。
関連記事:
- 中国でも使えるSIMフリースマートフォンまとめ
- 中国のネット規制を手軽に回避できる「跨境王」SIM
私は今回、ファーウェイのhonor6 plusと「跨境王」という組み合わせを使ってみました。
そのほかには、次の3つの暗証番号・パスワードを決めます。
- ATMなどを利用する際の暗証番号(数字6桁)
- ネットバンキング用の暗証番号(数字6桁)
- ネットバンキング用のパスワード(英数字10桁以内)
華夏銀行に口座を作る手順
やってきたのは華夏銀行上海支店(上海支行)。
このエリアは外国人がかなり多いエリアなので、行員さんも外人慣れしていそうです。
フロアに入り、フロアマネージャ(大堂经理)というバッジをつけた行員さんに、「口座を開きたいのですが」と伝えます。
口座を開きたいのですが
「我想开个账户」
そうすると、整理券を発行するのを助けてくれますので、整理券を受け取って順番を待ちます。
自分の番号が来たら、音声と電光掲示板で案内されるので、自分の番号が表示されている窓口に行きます。
窓口の担当者に「口座を開きたいのですが」と改めて伝え、パスポートを提示します。
口座を開きたいのですが
「我想开个账户」
ネットバンキングもしたい場合は下のように言えばOKです。
ネットバンクもやりたいのですが
「我也要开通网上银行」
念のため、短期滞在の外国人でも口座を開けるか、ネットバンクも開設できるか、支付宝や微信支付とリンクさせることができるか、など聞いてみました。
やはり外国人の多いエリアだからでしょうか、窓口の方は即答で「どれも問題なくできると思います」と答えてくれました。
華夏銀行の口座開設に手数料は必要か
もう一つ、口座開設に手数料は必要かについても尋ねました。
華夏銀行で口座を開設する場合、手数料はかからないそうです。
申込書に記入する
必要事項を記入してください。と書類を渡されました。
以下のように記入していきます。
項目名(中国語) | 項目名(日本語) | 備考・注意点 |
---|---|---|
申请人姓名 | 申込者氏名 | |
性别 | 性別 | |
出生日期 | 生年月日 | |
国籍 | 国籍 | |
证件类型 | 身分証明書の種類 | 「护照」と記入 |
证件号码 | 身分証明書番号 | パスポート番号を記入 |
发证机关及所在地 | 証明書発行機関と所在地 | 「日本」と記入 |
证件有效期限 | 証明書有効期限 | パスポート有効期限を記入 |
职业/行业 | 職業 | |
单位名称 | 勤め先名称 | |
联系地址 | 連絡先住所 | ホテルの住所を記入 |
住宅地址 | 居住地住所 | 同联系地址にチェック |
单位地址 | 勤め先住所 | 同联系地址にチェック |
固定电话 | 固定電話 | 空欄でOK |
移动电话 | 携帯電話 | 中国の携帯番号を記入 |
申请手机银行服务(モバイルバンキングサービス) | ||
单笔汇款限额 | 1回の送金限度額 | 10万元以内 |
日累计汇款限额 | 1日の送金限度額 | 100万元以内 |
预留信息 | モバイルバンキングのパスワード |
職業、住所、勤め先名称などは特に確認される訳ではないので、あまり厳密さにこだわらなくても大丈夫なようです。
電話番号の確認
ただ、唯一確認されるのは、携帯電話番号の確認です。
申込書に中国の携帯番号を記入して提出すると、係の方がなにやら電話を操作し始めました。
その場で電話を掛けてくれるのかと思いましたが、銀行のセンターに確認依頼を行ったようです。
1分もしないうちに電話がかかってきました。
ここで気をつけたいのは、その電話に出るのではなく着信画面を係の人に見せる、ということです。
こうして、登録した番号が間違いなく連絡の取れる番号であることを確認しているようです。
暗証番号を入力
その後、サインをしたり、暗証番号を備え付けの10キーボードで入力したりします。
暗証番号は、都合4回入力したように記憶しています。
さらに、モバイルバンキング用の暗証番号も、確認用を含めて2回入力しました。
華夏銀行のカードには氏名の記載なし
そして、あっという間にカードが発行されました。
カードには、口座番号のみが記載されていて、氏名の刻印がありません。
どうやら、華夏銀行ではカードに所持者の氏名を刻印しないことで、スピード発行を実現しているようですね。
華夏銀行のカードは、非接触式ICカード
口座の開設が成功したので、すぐ近くにあった招商銀行のATMでお金を下ろし、華夏銀行のATMで入金してみることにしました。
華夏銀行のATMでは、カードを挿入口に挿入するのではなく、手前にあるタッチエリア(感应区)にカードをタッチすればOKでした。
まとめ:中国語を二言話すだけで、20分で口座が開設できます!
さて、こんな感じで華夏銀行に口座を開いてみましたが、所要時間はなんと20分!
受付の担当者の方が親切だったので、非常にスムーズに手続きが進みました。
気軽に口座を作ることができて、日本での手数料も毎日無料の華夏銀行。
中国に貯金がある方も、中国ビジネスを考えている方も、今度作ってみると良さそうです!