私の住んでいる静岡県浜松市から、中部国際空港セントレアまでは最短ルートでも100km以上、そこそこの距離があります。
飛行機に非常に安く乗れる今の時代、できれば空港までの交通費も節約したいところです。
そこで、浜松駅からセントレアまでの交通手段について、比較してみました。
浜松駅からセントレアまで乗り換えなし!遠鉄バスe-wing
まず、基準にするのは、浜松ベースのセントレア利用者の多くが利用する「遠鉄バス e-wing」です。
遠鉄e-wingは、浜松駅に加えて浜松市内各所や、さらには静岡県西部各地に停留所があるため、静岡県西部からセントレアに向かう人たちによく利用されています。
バス停まで家族で送ってもらったり、または車を高速道路併設の大型駐車場(磐田IC,浜松西ICは500円/10日、それ以外は無料)に停めておくこともできます。
運行時間も、セントレア午前便にしっかり間に合う浜松駅4:20発から、夜便でも安心のセントレア22:00発(浜松西ICゆきは22:30が最終)まで、かなり長い時間運行されています。
所要時間は浜松駅~セントレアが2時間15分、そんなに遅くはありません。
また、新東名が豊田JCTまで開通してからは、途中で渋滞することはほとんどなくなったようです。
浜松駅からセントレアまでの運賃は、片道3100円(往復6200円)とそれほど安くはありませんが、乗り換え不要、全員着席、車内WiFi完備というサービスを考えると、ほとんどの人がこのルートを選ぶのも分かる気がします。
遠鉄バスe-wing | |
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所要時間 | 2時間15分 |
費用 | 片道3100円 |
乗り換え | 0回 |
運行時間 | 4:20~22:00 |
着席 | ◎ |
浜松市内からセントレアまで自家用車で行く
次は、私たちが主に利用する自家用車+空港駐車場ルートです。
自家用車ルートのメリットは早朝LCCなどにも対応できること、バス停までの交通手段を考えなくてもいいことでしょう。
自家用車ルートは、ルート、利用駐車場、日数、人数、ETC割引などのいくつかの要素によって変動しますが、仮に2人×5日間で計算して2つのプランを比較してみます。
普通の自家用車ルート(東名高速道路利用)
1つめは、ごく普通の自家用車ルートで、東名高速道路-伊勢湾岸道-知多半島道路を経由してセントレアに向かい、空港駐車場に停めるプランです。
このルートでは、所要時間は約2時間、費用は総額が高速道路+ガソリン代+駐車場代でおよそ17000円として1人あたり片道約4250円となりますね。
ヤフオクなどでセントレアの駐車券を安く入手することができます。
この場合、3人グループ以上なら、遠鉄バスe-wingよりお得になりそうです。
高速道路利用ルート | (2人×5日間) |
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所要時間 | 約2時間 |
費用 | 片道4250円 |
乗り換え | 0回 |
運行時間 | いつでも |
着席 | ◎ |
最安の自家用車ルート(一般道利用)
次が、私たちがよく利用する、(だいたい)最安の自家用車ルートです。
これは、高速道路を利用せず(一部有料道路を走行します)下道でセントレアまで行き、そして空港駐車場ではなく空港島内にある1日800円の時間貸し駐車場に駐車するプランになります。
高速道路を利用しないので、所要時間は3時間ほどになります(時間帯によっては渋滞することもあります)。
この場合の費用は、ガソリン代+有料道路代(衣浦トンネル+空港連絡道路)+駐車場代で約7800円となり、2人なら1人あたり片道約1950円になります。
4人グループなら片道1000円を切りますね^^
このルートなら1人でも、遠鉄バスe-wingといい勝負ができます。特に早朝LCCなどでは検討する価値はあるでしょう。
ただし、運転手の負担の大きいルートなので、事故にだけはお気をつけください。
一般道ルート | (2人×5日間) |
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所要時間 | 約3時間 |
費用 | 片道1950円 |
乗り換え | 0回 |
運行時間 | いつでも |
着席 | ◎ |
セントレアまでJR・名鉄で行く場合
次はJR・名鉄電車を利用した場合です。
[名古屋乗り換え]新幹線を利用してセントレアに行く
浜松からセントレアまで新幹線を利用する人はあまりいないかもしれません。
バスよりも所要時間は短いのですが、運賃がかなり高く、運行時間帯も短く、荷物を持っての乗り換えも大変、となれば確かにあまりメリットはありませんね。
ただ、どうしても早く行きたい、早く帰りたいと言う場合のためにこのルートを知っておくのも良さそうです。
金券ショップなどで新幹線回数券を買うと1000円ぐらい安くできますね。
新幹線指定席+名鉄μチケット | |
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所要時間 | 約1時間30分 |
費用 | 片道5970円 |
乗り換え | 1回 |
運行時間 | 6:30~21:30 |
着席 | ◎ |
[神宮前乗り換え]JR+名鉄優待券で行く
最後に検討するのが、1人の場合の最安ルートになる、JR+名鉄優待券利用ルートです。
このルートは、浜松から豊橋までをJR東海道線(各駅)利用、豊橋からセントレアまでを名鉄(神宮前乗り換え)利用します。
そして、名鉄区間は、金券ショップなどで売られている「名鉄株主招待(優待)乗車証」というきっぷを利用します。
これは1枚で名鉄線をどこまででも乗れる(改札を出るまで)という、名鉄線の端から端まで乗るような使い方に向いている特殊なきっぷです。
浜松駅周辺の金券ショップでは、浜松~豊橋間のJR回数券のばら売りとこの名鉄優待券をセットにして「セントレア最安きっぷ」として2000円前後で販売しているところもあります。
所要時間は意外と少なく2時間15分前後ですが、乗り換えが2回ある(豊橋と神宮前)こと、着席できない可能性があることなどを考えると、荷物が少なくて体力のある人向きのルートですが、できるだけ安くセントレアに行きたい、という場合は外せない選択肢になりますね。
JR各駅+名鉄優待券 | |
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所要時間 | 約2時間15分 |
費用 | 片道約2000円 |
乗り換え | 2回 |
運行時間 | 6:00~21:20 |
着席 | △ |
【最安ルート】浜松駅からセントレアに電車で行ってみた
ということで、実際にこのルートを試してきましたので、その様子をレポートしたいと思います。
今回のルートで使ったのは、JRの浜松~豊橋回数券と、名鉄の株主招待(優待)乗車証の2枚です。
JRの回数券は浜松駅前のチケットショップで購入して620円。
名鉄の株主優待乗車証は、ヤフオクの方が若干安いのでヤフオクで2枚購入して、送料込みで1枚あたり1125円になりました。
合計で片道運賃は1745円、遠鉄バスe-wingよりもかなり安くなりました。
この日の荷物は、機内持ち込みのキャリーバッグとPCバッグと若干身軽な装備です。
[JR東海道線]浜松~豊橋
朝のJR浜松駅です。
改札を通って
豊橋行きの列車に乗ります。
タイミングよく、特急型車両がやってきました。
ほとんどの浜松~豊橋間の列車は浜松駅始発なので、ちょっと早めに浜松駅に来るようにすれば、確実に着席できます。
長い移動のときはやはり、前向きに座れる車両が助かりますね。ラッキーでした。
浜名湖を通過し、
35分ほどでJR豊橋駅に到着です。
[名鉄本線]豊橋~神宮前
豊橋駅で名鉄電車に乗り換えます。
今回は荷物が少なかったので階段を上りましたが、階段の横を通り過ぎるとエレベーターがあるので、大きなスーツケースなどがある場合はエレベーターを使うのがいいでしょう。
豊橋駅では、名鉄電車はJR駅の3番線ホームに入線する、不思議な構造になっています。
歴史的経緯から、名鉄がJR飯田線の線路を借りる形で豊橋駅に乗り入れているのだとか。
そのため、JRから名鉄への乗り換えは改札口を通らず、5分あれば乗り換え可能です。
ただ、大きな荷物を持って急ぐのは危ないので、乗り継ぎ時間にはある程度の余裕を見ておきたいですね。
名鉄ホームの手前にICカード専用の改札機がありますが、今回は磁気券なのでここはスルーします。
3番ホームに着くとすぐに、電車がやってきました。
豊橋駅からは、快速特急・特急・急行の3種類の電車が出ていますが、急行は途中で特急(快速特急)に追い抜かれるため、通常は特急か快速特急に乗ると良いでしょう。
快速特急・特急のどちらも一部指定席なので、株主優待乗車証でも(一般車に)乗車できます。
豊橋駅は始発駅なので簡単に座れそうな気もするのですが、豊橋駅での座席争奪戦は(特に通勤通学時間帯)かなり激しいため、大きな荷物をもって右往左往していると確実に着席できません。
時間に余裕があればあえて急行に乗って席を確保するのも賢い方法です。
または、少しお金を出して350円のμチケットを購入するのもいいと思います。
45分少々の乗車で、乗り換え駅の神宮前に到着しました。
[名鉄常滑線]神宮前~中部国際空港
神宮前駅で向かい側のホームを見ると、スーツケースを持った人たちがちらほらと見えます。
今から階段を上って反対側のホームに移動します。
神宮前駅にはエスカレーターもエレベーターもあるので、大きいスーツケースがあってもそんなに苦労はしないでしょう。
さて、ここから中部国際空港セントレアまではあと1本なのですが、神宮前~中部国際空港駅の区間には全車特別車の「ミュースカイ」という電車があり、これは350円のμチケットを買わないと乗車することができません。
でも、だいたいミュースカイの10分後ぐらいに一部特別車の特急が来るので焦らなくても大丈夫です。
神宮前~中部国際空港まで、ミュースカイは21分、通常の特急は29分が標準所要時間です。
この区間は通勤通学時間帯を除けばだいたい着席できることが多い印象です。
空港が近づいてきました。
名鉄中部国際空港駅に到着です。
まとめ:荷物があるなら遠鉄e-wing、荷物が少なければ電車も悪くない
今回、浜松駅から中部国際空港駅までの所要時間は2時間10分、なかなかスムーズに移動できました。
途中、2回ほど階段を上り下りする必要がありますが、エレベーターもあるので、それほど大変という訳でもありません。
ただし、通勤通学時間帯に重なるとかなりの混雑になり、その中で大きなスーツケースを持って移動するのはなかなか辛そうです。
スーツケースが複数あるなど、荷物が多い場合は遠鉄のe-Wingがやはり便利ですね。
一人旅の節約派なら、バスルートより片道1000円以上節約できる電車ルートも外せない選択肢だと思いました。